「皆様、1週間のご無沙汰でした。 私、司会の玉おっきい宏です。」
とは、あの民放お化け番組、ロッテ歌のアルバムでの玉置宏さんの名ぜりふをもじって、子供のころによく使った一つのしゃやれのようなものである。
今でも、たまに使って使っているが、若い子の前では決して通じない。
私も、本当に1週間のご無沙汰であった。
実は、また上海に出張していたのである。
もちろん仕事での出張であるから、決してナイトクラブなどには行っていない。
よね、小池さん・・・。 「もちろん、もちろん、行ってない、行ってない」
《※小池さんとは、上海トムソーヤの社長で、私がトムソーヤジャパンの社長》
出張内容については、まだ申し述べられないが新規事業用製品の検品と工場視察といったところでやめておこう。
さて、一週間振りの日本、まずは寿司をたらふく食った。
実にうまいのなんの。
普段ならば寿司屋の親父にも一言文句を言うくらいの食通であったはずなのに、この日ばかりは無言でかぶりついたという表現がもっともふさわしい。
疲れはてて東京町に一泊して翌日、さぁー朝一の新幹線に乗って帰るぞーっと東京駅へと・・・。
空席状況の掲示板をのぞくと全て×××、それでも窓口で 「八戸まで一番早いやつで・・・」 「一番早いやつですと、立ち席になりますが?」 「えっ、グリーンもダメですか?」 「午前中の出発は全て満席です。」
とほほ、とあきらめつつ、それでもハヤテの一番列車に飛び込んだが、結構席が空いているではないか。
ところが、ところが上野からどっーと人が乗り込んできた。
この時点で、デッキは満杯状態で立っている人の目線は、キャンセルの出る、或いは乗り遅れた人の空き席に狙いを定めている。
私も、三席に狙いを定めた。
大宮で何人乗り込んでくるかが勝負の分かれ目である。
しめた、まだ空いている。
要領のよい私は大宮をでた瞬間、さーっとは、決して席につかない。
ここである、座れるか座れないかの分かれ目は・・・。
まず、自分の立ち席の切符を胸ポケットからおもむろに出し、いかにも席を探しているようなそぶりで、その席に向かう。
そして、空き席についたら座席の番号と切符を今一度見て(確認する振り)一度首を縦に振る。
そうすることで、他の人を出し抜くことが出来るというわけである。
決して急いではいけない。
何も悪いことはしていない。
他の人が黙って退いてくれただけであるから・・・。
これで、仙台まで指定席を(他人の)確保できたというわけである。
その後も運よく八戸まで座ってきたが、なんとも言えぬ心地よさであった。
へへへへ。
八戸に到着して、私はすざましい光景を目にした。
いわゆる、我々がずぅーと苦虫をかまされてきた、あの盛岡ダッシュと同じ光景である。
接続の特急列車の自由席を確保するために、さっきまで杖をついていた爺さんまでもが杖をもって走り出しているではないか。
ふと思った。
八戸以北には、新幹線を通さず、ここでダッシュすることにより老人の健康が保たれるのであれば、これほど良い事はないのではないかと・・・。
健康つくりのまち、八戸と全国に・・・。
また、怒られそうだから、この辺でやめておこう。
追伸、
新幹線ハヤテが開通しても、盛岡駅で降りて4番線を目指しダッシュした人がいます。
習慣とは恐ろしい物。
僕、一度やりました。